No.98【「義人は滅びるが、心に留める者はいない」】
◆二日前の金曜日、ロシアの指導者が獄死しました。「アレクセイ・ナワリヌイ氏は自由と民主主義の価値のために戦い、究極の犠牲を払った。 」「これは悲劇であり、プーチンがいかに怪物であるかを全世界が思い知らされた。 」各国首脳らの声明に、 共感せざるを得ません。
◆預言者ハバククも、この怒りを代弁してくれます。「いつまでですか、 主よ。 私が叫び求めているのに、あなたが聞いてくださらないのは。『暴虐だ』とあなたに叫んでいるのに、救ってくださらないのは。なぜ、あなたは私に不法を見させ、苦悩を眺めておられるのですか。暴行と暴虐が私のそばにあり、争い事があり、いさかいが起こっています。そのため、みおしえは麻痺し、さばきが全く行われていません。悪しき者が正しい者を取り囲んでいるからです。そのため、曲がったさばきが行われているのです。」(ハバクク書 1章2-4節)
◆しかし同時に気付かされたのは、今回のニュースを聞くまで、戦争への関心を失っていた自分の軽薄さです。「いつまでですか」とさえ祈らなかった無関心です。「義人は滅びるが、心に留める者はいない」という嘆き(イザヤ57章1節)が、自分への警告として聞こえます。