No.139【ふたつのクリスマス:12月25日と1月7日】

◆昨年の夏頃に、ちょっと不思議なニュースが流れました。《ウクライナ政府、クリスマスの祝日を1月7日から12月25日に変更》。タイトルだけではやや意味不明。「そもそも1月7日に祝ってたの?」「どうして12月25日に変えたの?」と疑問に思った人も多かったはずです。

◆西方教会(カトリックやプロテスタント)のクリスマスは12月25日ですが、東方教会(ギリシャ正教やロシア正教)のクリスマスは1月7日。どうして13日間もズレているのかというと、西方教会が使う“グレゴリオ暦”と東方教会が使う“ユリウス暦”に13日のズレがあるからです。(このズレは今も広がっていて、2100年頃に東方教会のクリスマスは1月8日になるとか。)

◆さきほどのニュースの数ヶ月前には、《ウクライナ正教会、ロシア正教会との関係を断絶》というニュースも流れていました。つまり、ウクライナにとって“1月7日”は敵国の暦であり、これを“12月25日”に変えることによって、西欧諸国の仲間入りを果たそうとしたのです。「平和の君」(イザヤ9章6節)として生まれたお方は、今の世界をどのように見つめておられるでしょうか。ロシアとウクライナの“クリスマス休戦”は、今年も失敗に終わるのでしょうか。