No.145【Aさんの告別式】
◆月曜日に執り行われたAさんの告別式は、主の慰めに満ちた時となりました。「明るく送り出してあげたい」というご遺族の希望もあって、式後のティータイムは楽しい時間でした。面識がない参列者同士に意外な共通点が見つかるなど、賑やかな語らいの時となりました。知らない人にも親しく声をかけたという、Aさんのお人柄にふさわしい式だったと思います。
◆北海道に生まれ、お父さんのお仕事の関係で満州で育ち、終戦とともに岩手に移り住み、調理師や医療事務の仕事をし、ご主人と出会い、Sさんを産み育て、家族を支えたAさん。入院先の看護師たちからは「Aさんがいて楽しかった」と言われるお茶目で楽しいAさん。過酷な入院生活の中でも、安らかな顔で息を引き取り、教会の祈りの中で葬られたAさん。
◆「主イエス・キリストの恵み、父なる神の愛、聖霊の豊かな慰めが、Aさんを天に送り、別離の悲しみの中にあるご遺族の上に、またここに列席されたおひとりおひとりの上に、豊かにありますように」―――告別式の最後に祈られたこの祈りが、そして「アーメン」と応えた教会の交わりが、これからも悲しみと向き合い続けるご遺族の支えとなりますように。