No.88【クリスマスは“汚れた祭り”?】

◆クリスマスはイエス様のご誕生を祝う日ですが、キリスト教会が始まったばかりの頃は、「誕生を祝う」という発想自体がありませんでした。「聖書の中で誕生日を祝っているのはファラオ(創世記40:20)とヘロデ(マタイ14:6)だけだ!誕生祝いは異教徒の汚れた習慣だ!」と反対する人もいたのです。また今でも、「12月25日は元々はローマの太陽神の祭りだったんだ!だから、クリスマスは異教に由来する汚れた祭りだ!」と反対する人がいたりします。

◆たしかに、聖書の中で「誕生日」を祝ったのはファラオとヘロデだけです。でも、イエス様の「誕生」だって盛大に祝われています(マタイ1:18やルカ2:10-14など)。また、たしかに12月25日は太陽神の誕生を祝う冬至祭でした。でも、異教の由来を全て拒否するなら、初代教会の使徒「アポロ」は(ギリシャの太陽神と同じ名前なので)改名していたはずです。

◆“由来”が気になる気持ちはよく分かります(僕も昔はそうだったかも)。しかし、異教の神々を礼拝していた祭りが、イエス様を喜ぶ祭りに変わったのだとすれば、それはむしろ喜ばしいことではないでしょうか? 「神がきよめた物を、あなたがきよくないと言ってはならない」(使徒10:15)という御言葉は、クリスマスにも当てはまるのではないでしょうか。