No.66【旧約聖書と新約聖書】

◆キリスト教会は基本的に、旧約聖書と新約聖書の両方を“神のことば”と信じて従います。しかし、旧約聖書の大部分を占めるモーセの律法は、“旧い契約”を結んだイスラエル民族のために与えられたものですから(出エジプト24:7-8)、イエス様の血によって“新しい契約”を結んだ私たち教会にとっては、守るべき義務はありません(ヘブル8:13、ガラテヤ3:10)。

◆イエス様ご自身も、「モーセは、あなたがたの心が頑ななので、この戒めをあなたがたに書いたのです」と語られました(マルコ10:5-6)。モーセ律法は、まだ頑なな心しか持っていなかったイスラエルのために書かれた、暫定的・妥協的・状況倫理的な教えだからです。

◆しかし、「旧約聖書なんて読む必要がない」とはなりません。暫定的な教えだとしても、神様の“原則”が根底にあるからです。柔らかな心を与えてくださる御霊によって、“原則”を見つけて従う。これが“新しい契約”の歩みです。「しかし今は、……律法から解かれました。その結果、古い文字にはよらず、新しい御霊によって仕えているのです。」(ローマ7:6)