No.77【黙示録の数字:「世界はXX年に滅びる」?】

◆「No.77」という縁起が良さそうな(?)数字なので、今回のテーマは“黙示録の数字”です。『ヨハネの黙示録』は、あまりに難しすぎるせいで、カルト宗教に悪用されやすい書です。そんな黙示録を正しく理解する鍵は、「三角数(さんかくすう)」「正方数(せいほうすう)」「長方数(ちょうほうすう)」という特殊な数字です。

◆「三角数」とは、ボウリングのピンのように三角形に並べられる数(3や6や10など)で、黙示録では“獣(悪魔)の王国”を象徴します。たとえば、13章18節の「666」は三角数です。それに対し、ビンゴカードのように正方形に並べられる「正方数」(4や9や16や25など)は、“子羊(キリスト)の王国”を象徴します。たとえば、21章17節の「144ペキス」は正方数です。そして、三角数でも正方数でもない「長方数」(長方形に並べられる数:6や12や20など)は、獣と子羊が戦う“過渡期”を象徴します。11章2-3節の 「42か月」 や 「1260日」 は長方数です。

◆数字の象徴性を無視して“計算”をし、「世界はXX年に滅びる!」と脅すカルトの教えは、見当違いだと言えます。黙示録が伝えようとしているのは、獣の暴力がどれほど長く続いたとしても、最後には必ず「子羊は彼らに打ち勝ちます」(17章14節)という希望なのです。