No.90【Christmas? Xmas? Holiday?】

◆「Christmas」の語源は「Christ (キリスト)」+「missa (礼拝)」なのですが、最近では「Xmas」という表現も見かけます。「Christ を X に変えるなんてキリスト教への冒涜だ!」と怒る人も時々いますが、実はこれは、英語の「 X (エックス)」ではなく、ギリシャ語の「Χ (キー)」です。Χριστός (クリストス)というギリシャ語の頭文字を使っているだけで、意味も発音も「Christmas」と同じなんです。

◆そのほか最近では、「Christmas」の代わりに「Holiday (祝日)」という表現も見かけます。「キリスト教の影響を弱めよう」「他宗教や無宗教にも配慮しよう」という意図があるので、クリスチャンとしては少し複雑な気持ち。でも、“大切なのは名前より中身だ”とも思います。

◆臭くて汚い「羊飼いたち」のために、臭くて汚い家畜小屋に生まれてくださった神の子。外国の異教徒だった「博士たち」による訪問を、人種や宗教の壁を超えて喜ばれた救い主。この方の素晴らしさは、「“Christmas”を死守せよ!」と怒っているだけでは伝わりません。私たち一人ひとりが、自らの“汚さ”を認め、自らが作り出す“壁”を認め、それを乗り越えてくださった方の弟子として生きる。そうして初めて、真の「キリスト礼拝」が広がるのです。