宣愛師

聖書の説教
マルコ11:27-33「わたしに答えなさい」(宣愛師)

・・・・・・「キリストが復活したというのは、弟子たちの作り話じゃないのか?」「この世界を神が造ったとは本当だろうか?」「神がいるなら、なぜこの世界にはこんなにも苦しみが多いのだろうか?」……もちろん、疑問を持つことは悪いことではありません。むしろ、あまり深く考えずに信じてしまうよりは、疑問から逃げずにしっかり悩んだ上で慎重に信じたほうが良いと思います。そのほうが確かな信仰になると思います。ただし、そこで私たちが注意すべきことは、一方的に疑問をぶつける権利が、私たち人間の方にあると思い込んでしまうことです・・・・・・

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聖書の説教
創世記22:1-5, 9-12「人が神にならないために」(宣愛師)

・・・・・・イサクはアブラハムの人生の全てでした。「この子さえ立派に育ってくれれば、私は幸せだ。この子さえ立派に育ってくれれば、私の人生は大成功だ。この子さえ、この子さえ立派に育ってくれれば……。」しかし、イサクの立場になって考えてみてください。「お父さんの幸せは、僕にかかっている。お父さんの人生が成功するかどうかは、僕が立派に育つかどうかにかかっている……。」こんなに大きなプレッシャーに、イサクは耐えられるでしょうか・・・・・・

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聖書の説教
伝道者12:1-2, 13-14「十字架の喜」(宣愛師)

・・・・・・東日本大震災が起こった時、「なぜ東北の人たちがこんなにも苦しまなければならないのか?」という疑問を持った人々がいました。それは当然の疑問だと思います。しかし、その疑問に対してある人々は、というか、一部のキリスト教徒は、「東北地方の人々はイエス・キリストを信じず、偶像礼拝をたくさんしていたからだ」という答えを提示しようとしたのです。「東北地方の人々がキリストを信じなかったから、神が地震と津波によってさばきを下したのだ」というわけです・・・・・・

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聖書の説教
マルコ11:20-25「恨んでいることがあるなら」(宣愛師)

・・・・・・キリスト教会では「除夜の鐘」は突きませんし、鐘の音を聞くことによって煩悩が清められるとは考えません。でも、「一年の最後に心を清めたい」「綺麗な心で新しい年を迎えたい」という思いは、私たちも同じだと思います。新年を迎えようとしている私たちの心は、きよめられているでしょうか。それとも、煩悩が、欲望が、罪の汚れが、心の奥底にこびりついているでしょうか。大晦日を迎えた今、「除夜の鐘」が目指している心の清めを、私たちも求めたいと思います・・・・・・

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聖書の説教
ピリピ2:5-11「サウイフモノニ」(宣愛師)

・・・・・・みなさんご存知の通り、「雨ニモマケズ」と呼ばれる宮沢賢治の詩です。この詩は、宮沢賢治が37歳で亡くなる数年前に、手帳に書き遺していたものです。……ところでみなさんは、この詩の“モデル”となったと言われる人物のことをご存知でしょうか。そして、その人物がキリスト教徒だったということをご存知でしょうか。それは、宮沢賢治と同じく岩手の花巻に生まれ育った、斎藤宗次郎というクリスチャンでした・・・・・・

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ルカ2:6-7「すみっコぐらしの救い主」(宣愛師)

・・・・・・この5人(5匹?)のすみっコたちの中で、「自分はこの子の気持ちがよく分かるなあ」と思うような子はいるでしょうか? 「とんかつ」の、“誰にも必要とされない悲しみ”。「しろくま」の、“周りと同じではない悲しみ”。「ぺんぎん?」の、“自分が何者なのか分からない悲しみ”。「ねこ」の、“理想の自分になれない悲しみ”。そして、「とかげ」の、“本当の自分を隠して生きていく悲しみ”。すみっコぐらしのすみっコたちは、それぞれの悲しみを抱え、それぞれのコンプレックスや悩みを抱えています・・・・・・

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創世記3:8-15「クリスマスツリーの物語」(宣愛師)

・・・・・・クリスマスツリーには夏も冬も葉っぱが枯れない常緑樹が使われるので、枯れることのない“永遠の命”を象徴しているということなら、知っている人は多いかもしれません。また、クリスマスツリーのてっぺんに飾られている星が、イエス様が生まれたことを示すベツレヘムの星だということも、よく知られているかもしれません。しかし、このクリスマスツリーそのものがどのような物語を表しているのか。そしてクリスマスツリーに飾られているあの赤色の丸い飾りは何を表しているのか。このことまで知っている人は、それほど多くないように思います・・・・・・

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イザヤ8:9-10「神の計画だけが成る」(宣愛師)

・・・・・・幸せへと向かうはずだったヨセフの計画は、絶望的な状況の後始末をするだけの悲惨な計画へと変わってしまいました。「結婚式は中止だ。家族や親戚にはどうやって説明しようか。……いや、今はひとまず、マリアが殺されてしまわないように、ひそかに離縁して逃してあげよう。そしてもう二度と、マリアとは会わないようにしよう。そうだ、これが一番だ。こうするしか、他に方法はない……。」これがヨセフの計画でした。絶望の中で、必死に考え抜いた計画でした。しかし、この計画さえも実現しなかったのです・・・・・・

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マルコ11:12-19「実を結ばなかった都」(宣愛師)

・・・・・・しかも、「葉の茂ったいちじくの木」ですから、他のいちじくの木よりも、実をつけている可能性が高い。お腹を空かせたイエス様は、青くて未熟な実でもいいから、せめてなにか一つくらい実がないだろうかと、見に行ったわけです。ところが、何も見つからない。葉っぱしか見つからない。立派そうな葉をたくさん茂らせて、遠くから見れば、いかにも何かしらの実をつけていそうな雰囲気だったのに、近くまで来てみると、何一つ見つかりやしない。これがイエス様をがっかりさせました・・・・・・

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コロサイ1:24「なぜ教会はあなたを必要とするか」(宣愛師)

・・・・・・「教会に行かなくたって、少なくとも自分の信仰生活は問題ないのではないか」と悩んでいるこの青年に対して、皆さんだったら何と答えるでしょうか。一つの正解があるわけではないと思いますし、場合によっては答え方を変えなければならないことや、そもそも答えること自体しないほうがいいこともあるでしょう。それを踏まえた上で、私なりの答えを皆さんにお話しできればと思っています・・・・・・

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